JBBFのフィジークのトップ選手である久野圭一選手が開発したパワーグリップ「STEADYクロスグリップ」。

こうした疑問を持つ方に向けて、クロスグリップを実際に使用した筆者がメリット・デメリット、他グリップとの違いを解説していきます。
当商品はSTEADYJAPAN様より提供を受けて執筆しています
STEADYクロスグリップとは
STEADYクロスグリップとはトップフィジーカーの久野圭一選手とフィットネスギアメーカーのSTEADYが共同開発して生み出されたパワーグリップです。
他のパワーグリップとの違い

出典:STEADYJAPAN
パワーグリップは基本的に背中を鍛えるギアですので、広背筋をより集中的に狙いやすいサムレスグリップ向けに開発されているものが多いです。
ただし久野選手はサムアラウンドグリップとサムレスグリップを使い分けるべきと考えており、親指の可動域を取りやすいようにクロスグリップを開発しました。

出典:STEADYJAPAN
STEADYクロスグリップでは小指側の握りを強くするために、小指側のベロがやや厚くなっています。
こうすることで小指側でより強く握りやすいですし、久野選手の場合はダンベルショルダープレスでダンベルが傾きにくくなると言っています。
実際、真上から見ても小指側がやや厚くなっているのが見て取れますね。

クロスグリップの左手用
STEADYクロスグリップの付け方
STEADYクロスグリップの握り方も開発者の久野選手が直々に解説しています。
通常パワーグリップの握りはオーバープレスグリップで行う方が多いですが、クロスグリップではリストストラップのような使い方も可能です。
サムレスとサムアラウンドを種目ごとで使い分けることで、より対象部位を狙いやすくなります。
STEADYクロスグリップで感じたメリット
STEADYクロスグリップを実際に使用してみて感じたメリットを紹介します。
滑りづらく小指側を強く握りやすい
実際、クロスグリップを握ってみると小指側がやや厚いため、小指側で強く握りやすかったです。
そのため広背筋をより意識しやすく懸垂やラットプルダウンなどの種目を行えました。
また全体的にやや厚いため、グリップも滑りづらく懸垂の回数もいつもより+2〜3回増える感触がありました。
ワンサイズで多くの人が使える
STEADYクロスグリップはワンサイズであらゆる体型の人をカバーできるように設計されています。
久野選手自身がサイズ感について検証したところ、手首が12cm以上の方ならある程度対応できるとのことです。
クロスグリップの大きさです。ぼくの手首が16センチ。そこからやろうと思えば3〜4センチはきつく巻けるので手首12センチより太い方なら問題なく使えるかなと思います。それ以上細い手首ですと、巻けるけどマジックテープの接触面が小さくなり使いにくいと思います。 pic.twitter.com/vNLd5SkYQS
— 久野圭一@フィジークアスリート (@hisano1012) August 8, 2023
手首が12cm以下の方ならALLOUTのS、VERSAのXSなどを選択しましょう。
STEADYクロスグリップで感じたデメリット
STEADYクロスグリップを使用して感じたデメリットを紹介します。
種目によって向き不向きがある
そもそもパワーグリップは背中の種目の補助グッズなので仕方ないですが、背中以外の種目では向き不向きがあります。
パワーグリップは握力の疲労軽減が目的ですが、パワーグリップを着けることで対象筋に効かせる感覚が損なわれる種目も出てくるのです。
例えば久野選手自身は「ベンチプレスは絶対素手」と言っていますし、筆者の場合はサイドレイズはクロスグリップより素手の方が三角筋に効きやすかったです。

初心者向けではない
久野選手自身はSTEADYクロスグリップを「他のパワーグリップを使ってる人に試してほしい」と言っています。
この動画でクロスグリップの特徴を語っていますが、回内・回外、内旋・外旋など解剖学を学んでいないと理解しづらい話だと思います。
さらに久野選手が他のパワーグリップで感じた不満を解決するために開発した商品ですので、いきなりこのグリップから入っても良さが伝わりきらないでしょう。
他のパワーグリップを使っているけど背中をうまく効かせきれない人や、サムアラウンドグリップを使いこなしたい人にこそおすすめです。
STEADYクロスグリップとVERSAを比較
STEADYクロスグリップとパワーグリップのメジャー商品であるVERSAを比較していきます。

VERSA(左)とクロスグリップ(右)
グリップ部分を上から見ると、ややクロスグリップの方が根元のウエストが細くなっています。
これにより親指の可動域が確保しやすくなっています。

VERSA(左)とクロスグリップ(右)
ベロ部分を上から比較すると、明確にクロスグリップの方が厚いです。
実際、握ってみても明らかにクロスグリップの方が分厚く、マメもできづらかったです。
クロスグリップのベロの厚さはALLOUTのパワーグリップを握った時と同じような感触で、ALLOUTより小指側がやや厚いのが違いでした。
肝心の使用感は広背筋狙いでサムレスグリップでやる場合は大差を感じませんでした。
STEADYクロスグリップ使用者の口コミ・評判
STEADYクロスグリップを実際に使用した人の口コミ・評判がこちらです。
小指側が少し厚めになっているので、薬指、小指のグリップを自然に意識しやすくなっています。
サムアラウンドグリップは、かなりやり易いです。引用:Amazon
ずっとゴールドジムのパワーグリップを使っていて大きな不満は無かったのですが、
このパワーグリップはさすが後発だけあって、細かい部分が見事に改善されています。価格だけ見るともっと安いものもありますが、
パワーグリップはかなりの重量を扱うことになるので、
個人的には多少高くてもいいのでしっかりした作りの物を求めていたのですが、
まさにドンピシャな製品です。パワーグリップは消耗品なので、
またいずれ買い換える時にこの製品が継続して販売されていると嬉しいです。引用:Amazon
トップフィジーカーである久野氏監修ということ、丁度使用していたパワーグリップに不具合を感じてきたところだったので購入しました。VERSAやゴールドジムといった定番ブランドと比べた特徴は親指フリーであること。とにかくダンベルやバーを掴みやすい。ベロはそれ程長くないのでぐるぐる巻きたい方には不向きですが、そんなことをしなくてもしっかりバーをフォールド出来る抜群のフィット感。素材や縫製もかなりこだわっている感じ。長く使えることを期待しますが今のところ大満足です。
引用:Amazon
ほとんど使いづらいという口コミがなく、「サムアラウンドが使いやすい」「滑りにくい」という声が多かったです。
実際、筆者も使用してみて品質の高さを感じましたし、とりわけ大きなデメリットはないかと思います。
まとめ
今回はSTEADYクロスグリップを実際に使用してみた感想をレビューしてきました。
価格面ではお手頃ながら、久野選手の細かなこだわりが詰め込まれた逸品です。
今のパワーグリップで不満を感じている人、新しくパワーグリップを買い替えたい人はぜひこれを機にクロスグリップをお試しください!